我が子の第一希望を満たしてあげる
-我がままには限りがある-

子供のわがままをどこまで聞いてあげたら良いのか。なかなか、難し
いところですね。親としては、子供の我がままに付き合っていてはきり
がない、あまりにも我がままを聞いてやると、大人になって本当に自
分勝手な人間になってしまうのではないか。そうした不安から、つい
子供の気持ちを押さえつけてしまいがちです。

基本的には、私は子供の要求はできる限り満たしてあげるのが良い
と思っています。子供は親に叶えてもらいたい事がたくさんあります。
あまり幼い頃からそうした要求を聞いてあげないと、かえって子供は
後々、その不満を晴らそうと、親にとっては厄介な要求をしてきます。
逆に、幼い頃、自分の要求をできる限り叶えてもらえると、そういう不
満は小さく、後々まで尾を引かないものです。

本来子供の我がままには、限りがあります。果てしなく我がままが続く
というものではありません。果てしなく続くと思い込んで、子供の我がま
まを受け付けない親御さんは、自分が子供の頃親に同じように厳しくさ
れたか、もしくは子供の我がままの本質というものを間違えて認識して
いるかの、どちらかです。

-我がままの量にも個性がある-

また、子供の聞いてもらいたい我がままの量というのは、それこそ子供
によって違います。それこそ、何ケタも違ったりします。
同じ兄弟であっても、お兄さんは100なのに、弟は10000などということ
もよくあることです。ですから、
「他の子たちと比べ、この子は我がままで癇が強いし、私と合わない」
などと思ってしまう親御さんもいることでしょう。
決して甘やかしたから我がままだとか、そういうことではなく、生まれつ
き感受性が高いというふうに、解釈するのが賢明だと思います。
つまり、わがままも、子供の大事な、かけがえのない「個性」なのです。

そして、子供は親の言うことはあまり聞かないものです。
それが、子供というものです。「非常に自分勝手で利己的なのだ」くら
いに思って丁度いいくらいです。
ですから、親が他の大人の10倍くらい話を聴いてあげないと、子供は
親が聞いて欲しい10分の1も聞いてくれません。そこをわからないと、
子育てというのはしんどいものになってしまいます。
こういう時期を充分経験して、子供はやがて利己的なものが利他的な
ものへと変わっていくのです。

-第一希望を叶えてあげる大切さ-

しかし、子供の数ある我がままの中でも、とくにこれだけは聞いて欲し
い、叶えて欲しいというものがあるものです。
子供の気持ちをいつも大切にしていて、コミュニケーションの良い親御
さんならば、それが何か、パッと察知することができるのです。
例えば、抱っこして欲しい、一緒にお風呂に入って欲しい、時には自分
の好きな夕ご飯を作って欲しい、宿題する時に横に居て欲しい、大好き
な絵本を寝る前に読んで欲しい、添い寝をして欲しい、一緒に遊んで欲
しい等・・・・
これらはみな、お金では買えない行為であり、親だからこそしてやれる
ことばかりです。
また、気持ちが不安定だったり、疲れていたりして、駄々をこねる時が
ありますが、そうしたことも、できるだけ受け止めてあげるとよいでしょ
う。

こうして、普段自分の気持ちを親に受け止めてもらっていると無意識に
実感していれば、子供というのはそうそう「アレ買って、これが欲しい」と
いった物や金銭的な要求はしてこないものです。
お金や物を執拗に欲しがる子というのは、普段甘えたり、自分の気持ち
を受け止めてもらっていないと感じている場合があります。

そして、親は子供の世話を一生懸命やいているつもりでも、子供にして
みれば、どうでもいいことばかりしてもらっていると思っていることがあり
ます。
これだけは、どうしてもしてもらいたかった。けれども、親はどうでもいい
ことばかり必死にして、恩着せがましいことばかり言う。
肝心なことには応えてくれなかった。
こう思って大人になると、人を理解しよう、人の気持ちをおもんばかろ
う、身近な人を愛し、励まそうという風に思えず、自分の気持ちをわか
って欲しい、自分の要求を通して欲しいといって人の気持ちの見えない、
余裕のない人間になってしまいます。
幼い頃、どうしてもして欲しかったことが叶えられなかったことにより、
その不満がずっと心の底に残って、人生を狂わせてしまうことすらあり
得るのです。

親に対して、子供はいろんな顔を見せられ、いろんな気持ちをぶつけら
れることによって、思い残すことなく、大人になれるのです。
そして、今度は自分が親となり、子供の一番大切な我がままを叶えてあ
げることができるようになるのです。


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