親は子供の応援団に
子供の問題行動、例えば不登校やいじめ、非行などを考える時、大抵は親子
問題という視点から考えると、いろいろな事が見えてくることが多いものです。
そしてそこで議論されたり指摘されるのが、親のあり方です。とりわけ、子供の
問題で、子供の行動面や、その裏付けとなる精神状態に大きな影響を与えて
いるのが親の精神状態もしくは子供への接し方です。
子供の問題は親の問題といった風に結論が導き出され、解決の糸口として捉
えられていきます。

しかし、最近は親自身は傍から見てもおおらかで、特に問題を感じるようなパー
ソナリティーではないにもかかわらず、子供に落ち着きがなかったり、少々スト
レスを抱えているというケースが見られるようです。
何故でしょうか。

子供の心の面を大切に考えて、今何を感じているのか、どんな気持ちでいるの
かを重要視して、子供の気持ちを汲み取ろうという子育て。
子供を理解しようというその姿勢は、私も共感を覚えます。
ところが、ここで大きな壁に突き当たってしまう親御さんがいます。
年齢的には、三歳を超えるあたりから、
「この子のことがよくわからない」「何を考えているのか理解できない」「こちら
がいくら気持ちを汲もうとしても、反抗的な態度ばかりだ」「ちょっとした親の一
言に激しく反応する」
といったものです。そして、理解しようとすればするほど、ますますわからなくな
ってきます。努力すればするほど、親も子もどんどん辛くなってきます。

この場合、親の側にはあることが前提になっています。つまり
「親は子供を理解しなければならない」「親が子を理解するのは当然だ」
という前提です。
確かに育児書にも子供を理解しよう、あるいは子供を理解するためにといった
具合にその接し方が指南されています。
しかし、親が子を理解することが難しいケースというのがあるのです。
それは、感受性の問題、つまり親以上の感受性を子供が備えている場合です。
子供が生まれつき親よりもコミュニケーション能力に優れ、親よりも人の心が正
確に鋭く察知できてしまう。この場合、親の言った一言の中に1%でもウソがあ
ると、子供は鋭く反応し、普通の感受性の子に比べ、何倍も傷付いてしまうの
です。
詳しくは、「理解されない子供たち」に詳述しますが、この場合、親は子供を理解
しようとするよりも、子供を応援しようとする方が、上手くいきます。
「この子は感受性が鋭く、よくわからない。けれども、この子の悦ぶことを、
この子の生きることを応援しよう」
という考え方です。
そして、親の大切な務めの一つは、親以外の人間からも愛情をもらえるように
育てることです。
親に気兼ねすることなく、親以外の人間から理解と共感を得て、伸びていける
ようにしてやることです。

このことは、子供を理解しようとすることよりも、もっと大切であり、高い感受性を
備えた子供の未来を開いてやれる親の新しい愛情の形だと思います。


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