話の聞き方、一般の人とカウンセラーとの違いとは?

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-人の悩みを聴くということは、どういうことか-

本当にその人のためになるような悩みの聞き方とはどんなものなのでしょうか?
私たちは、一体どこまで人の悩みを聴いているのでしょうか?


アナタも、これまでの人生の中で、他人の悩みに真剣に相談に乗ったという経験が、
少なからずあると思います。

世の中には、話し方教室や話し方のコツを伝える書籍はたくさんあります。
ですが、話の聞き方教室というのは、一般にはあまり聞きなれませんし、
話の聞き方についての書籍も、最近でこそ少しずつ見かけるようにはなってきましたが、
まだまだ「話し方〜」「○○ための話し方」に比べると、非常に少ないといえるでしょう。

ところが、人との会話やコミュニケーションというのは、話すということと聞くということの
二つで成り立っています。また、厳密にいうと、話すと聴く以外に、感じるという要素も、
実は、含まれています。

言い方を変えれば、伝えることと受け取ること、そして、伝わる、もしくは、
伝わってしまう、感じ取ってしまうことと言えるでしょうか。

悩みを聴くということに話を戻せば、人の悩みを聴くといっても、どんな聞き方をするのか、
また、どこまで聞けばよいのか。実はこれは相当に難しい、かなりの訓練と技量を求めら
れることなのです。

聴くと話すの割合とか、相槌の打ち方とか、表情、姿勢、視線のやり場。
また、話を聞いている時の頭の働かせ方、心の働かせ方、神経の働かせ方。
このことについては、ここではとても書ききれないので、またの機会に書かせて頂きま
すが、先ずは、悩みを聴くということは、どういうことなのかについて、少し書かせて頂
きます。

-実は、悩みを聴くということは、大変なことだった-

アナタは、時々、こんな話を聞いたり目にしたことはありませんか?
また、ご自身でも、次のような経験をしたことがありませんか?

勇気を持って、親や親友に悩みを、自分の苦しい思いを打ち明けてみたが、返ってきた
のは、聞きたくもないアドバイスや指摘で、場合によっては、悩む自分が悪いんだと言
わんばかりの言葉であった。

また、ずっと相談に乗ってもらってきた親友だったのに、ある時、「あなたの悩みを聞く
のは、今までとても負担だった、うんざりだ」と受け取れるようなことを言われたり、その
ような態度を取られた。

こういったことを聞いたり、また、実際に経験した人は、少なくないのではないでしょうか。

思い切って、勇気を出して打ち明けたのに、結局、お説教やわかったようなことを言わ
れてしまっては、打ち明けるんじゃなかったと後悔しますよね。

自分がずっと信頼してきた相手にそう言われてしまうわけですから、確かにこれはとても
ショックなことです。


では、一体どうしてこんなことが起きるのでしょうか?


それは、やはり、人の悩みを本気で聴くということは、実は、とても大変な事なのだという
ことを、表しているのだと思います。人の悩みをずっと聴いているということは、これは、
ただ単に、話を聞いているということではありません。

人の悩みをずっと聴いているということは、その人の苦しみ、傷ついた心が、聴いている
人間の心に、様々な刺激と共に移入されてくるということです。

つまり、聴いている人も、その場で、話している人の苦しみを徐々に味わうことになってい
く感じになるといってもいいと思います。
その人の苦しみ、悩みをじっと聴いていることで、聴いている人もだんだん苦しくなり、その
うち怖くなってくるのです。

そんな時、我々はどうするのかというと、その話し(相手が悩みを話すこと)を、とりあえず
終わりにしようとするのです。相手の話を終わらせるのに最も手っ取り早いのが、アドバイス
やお説教、原因探しや犯人探しをして、その話しに結論を出すことです。話しに結論を出すこ
とによって、無意識のうちにその話を終わらせようとするのです。

「まあ、いろいろ大変だよねえ」
「あまり深く考えることないよ」
「それは、アナタにも原因があるんじゃない」
「そんなことだと、これから先、世の中生きていけないよ」
「それは皆一緒だと思うよ。世間では、皆我慢しているし、当たり前なんだよ」
「ああ、私も似たような経験をしたわよ。だからよくわかるわ」

このような形で結論を出してしまえば、話というのは終わるわけです。
つまり、相手は(あなたは)これ以上話せなくなるというわけです。

ずっと悩みを聞いてくれていると思っていた人が突然に態度を変えてしまうのは、そういう
心のプロセスが起きているからです。

ずっと悩みを受け止めていると、受け止めている人間自身が、ガタガタと崩れそうになって
くるのです。そこで、何らかの結論を出すことによって、それを防ごうとするわけです。

これは、無意識の防御ですね。

では、本当の意味で、徹底して人の悩みを聴くというのは、どういうことなのでしょうか?
どうやったら、人の悩みを本当の意味で聴けるようになるのでしょうか?


-話を聞く普通の人と、話を聴けるプロ(カウンセラー)との違い-

カウンセリングとは、そもそも何のためにあるのかといいますと、それは、まさにこの「悩み
を聴く」ためにあるわけです。人の悩みを聴くというのは、結局は、話す人にとっても、そ
して聴く人にとっても、自分自身を掘り下げる作業になってくるのです。

本当に相手の悩みを聴くというのは、自分も一緒になってズタボロになる覚悟が必要です。

一緒になって、のたうちまわることに他ならないのです。
一緒になって傷つき、一緒になって苦しみ、そして、
一緒になって考えて、一緒に歩いていくことに他ならないのです。

カウンセラーは、従って、クライエントの怒りを買う役であり、クライエントの悲しみや、どう
しようもない苦しみ、思いをぶつけられる役であり、クライエントがそれまで抱えてきた、
経験してきた苦しみを一緒になって味わうのが仕事なのです。


カウンセリングの技法というのは、カウンセラーが如何にクライアントの苦しみを一緒に苦し
めるか。クライエントの言いたいこと、伝えたいこと、訴えたいことを、いかにそのまま、つま
り、言いたいまま、伝えたがっているまま、訴えたがっているままに聞くこと、理解すること
ができるか。その実現のための技法なのです。


カウンセラーがそこを勘違いして、カウンセリングの理論や技法を学んだり使ったりしてしま
うと、それはただ単に血の通っていない技法の使い手でしかなくなってしまうのです。

そして、一緒になって苦しんでいる過程で、カウンセラー自身が自分のその心の動きを直視
し、しっかりと向き合っていくわけです。そして、クライエントと一緒に苦しみながらも、一緒に
なって倒れてしまわない。ギリギリのところで踏ん張りながら、クライエントがクライエント自身
の力で立ち上がってくるのを待つ。

ここまでのことができること、ここまでのことをすることが、カウンセリングであり、カウンセラー
がプロだと言われる所以です。


そのために、プロのカウンセラーは、様々な訓練と学習を積み重ねてきているのです

幅広い人間理解、心理学や精神医学の知識、、コミュニケーション能力、洞察力、
問題解決能力、自己分析、教育分析、そうした自己研鑽を常に怠らない人間が、
カウンセラーとしてクライエントの前に座っていると思ってください。


               生きることの意味・人生講座-7


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【執筆者プロフィール】
鈴木雅幸:ハッピーライフ実践会 代表/ 心理カウンセラー / 通信教育講座講師
 
若い頃から様々な自己啓発書、心理学、カウンセリング書、ビジネス書、メンタルな書物を
読み続け、2001年11月、しあわせ研究室「こころの森」を立ち上げ、数多くのレポートを
アップし、同時にメール相談も開始し、サイト訪問者から高い評価を得る。
その後、さらに本格的にカウンセリング活動を続け、2004年7月には、ハッピーライフ実践会
を立ち上げ、代表となる。
実践会の会員は、2005年3月現在、680名を超え、他に例のないインターネット通信講座
やe-bookセミナーを企画・販売している。
現在もカウンセリング通信教育を中心に、精力的な活動を行っている。
1967年生まれ、二児の父親でもある。

http://www.counselinglife.com/

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